我が家に起きた突然の子どもの不登校。行きたいのに行けない苦しみ。

疲れたら、深呼吸しに出かけよう 世界はもっと広いはず。

不登校は突然やってくる

子供が学校に行く日の朝のことです。

私の子供たちは布団を出てから急いで身支度をします。

朝ご飯を食べ、準備をして、靴を履いて玄関を開けて学校へ向かいます。

「忘れ物はない?」

「ない!全部持った!行ってきます!」

「行ってらっしゃい!」

これが我が家の日課でした。

それが急に途絶えてみたり、徐々に行けなくなってみたり、話し合いの末に遠のいてみたり。

そして今は親子で新たな日常生活を送っています。

そんな中誰よりも苦しんでいる子供達。

こんな時、どうしたら良かったのでしょうか。

子どもが靴を履こうとしなくなった時、それは心からのSOSかも知れない

当時小学4年生の長女は、学校に行く時間になってもなかなか部屋から出てこられませんでした。

「もうお迎え来る時間だよ〜!」と声を掛けながら様子を見に行くと、ようやっと体を動かしながら、だるそうに布団から出ようとします。

娘のランドセルには常に全教科書が入っていました。

そうすると忘れ物をしないから、重くてもその方が良いと言います。

ご飯を軽く食べ、ランドセルを手に持って玄関まで出てきます。

ここまで来て何故か靴を履こうとしません。

玄関のドアを開けると既に登校班のみんなが待っています。

焦っているのは私だけ。「ほら、みんな待ってるから靴履こう!」

と、急かしても靴を履こうとしません。

私はとっさに手を取り、「ほら、一緒に行こう!」と言って靴を履かせようと思いました。

でも娘も必死に抵抗します。階段の手すりに掴まって絶対に離れようとしません。

それを見ていた夫は苦笑い。

「無理に行かせようとしなくても良いんじゃない?」と。

待たせているのも申し訳ないので、とりあえずみんなに先に行くようにと伝え、玄関のドアを閉めました。

いま思えば、この日が初めて学校に行けなくなった日。

まさかこのまま学校を休む日が続くなんて思ってもいませんでした。

戸惑いを隠せないまま

この日は朝から内心パニックでした。

冷静になろうと思いながらも、きっとハタから見ればパタパタと落ち着きが無かったと思います。

子供の様子がおかしい。具合が悪いわけでは無さそうだけど、元気が無いみたい…。

急に起こった出来事に動揺を隠せないまま、まず学校に電話しました。

いつもと違う様子に夫も職場に連絡をしてそばに居てくれました。

そして娘と向き合って話すことに。

普段から会話は多いので、雰囲気や表情から読み取れることはありました。

それでもきっと何か言えない事情があるんだと思ったのです。

自分が今まで聞いてきたことを思い出しながらも、ずっと悩んでいた友達のことしか見当がつきません。

その時は、彼女が抱えている問題をとにかく聞いてあげるしかありませんでした。

行きたいのに行けないという苦しみ

学校”に足が向かない。原因は何だろう?

友達もたくさんいる。先生とも普通に会話できる。勉強だって私が子供の時よりも出来ている。

忘れ物もしない様に気を付けている。給食も好き。休み時間も好き。体育だって好き。それでも行けない。

私はこのとき、何か“学校に行きたくない原因”があって、問題を解決したらすぐに行ける様になるのではないかと思っていました。

“行きたい”ではなく、“行きたくない”のだと思っていたのです。

でも本当は学校に行きたいのだと気付きました。

娘は、行きたいのに行けないのです。

当時私は、娘が本当は学校に行きたいに行けないという事に気がつく事ができませんでした。

原因は何か、明日は学校に行けるのか、何をどうしたらいいのかと考えるのに一生懸命になっていたからです。

この日を境に数ヶ月間、「明日は学校に行く。」という少しの希望と罪悪感と葛藤に苦しみます。

明日はどうなるんだろう…という漠然とした不安。

きっと自分より娘の方が強く思っていた事でしょう。

1学期の最後の週、もう少しで夏休みを迎える頃でした。

不登校から2年。この当時の気持ちを娘に聞いてみた

まだ気持ちの上がり下がりはあるものの、学校を休み始めた当初とは比べ物にならないくらい、最近は娘の表情や言動が少しずつ変わり元気になってきました。

時々自分から「あそこに行きたい!」とイベントを調べて家族と出掛けられる様にもなってきました。

(不登校の間の様子や詳しい事などは別の記事で。)

この間一緒にピクニックに行った日のこと。学校を休み始めた頃の話を教えてくれました。

マキムラ
マキムラ

休み始めたのが夏休みに入る前だったのは覚えてる?あともう少しで夏休みだったけど、どうしてその時だったの?

長女
長女

それは、少し休めば夏休みに入って、その間は学校を休めるから、その夏休みの間に元気になれば普段通り学校に行けるようになると思ったから。チャンスだと思った。

これには私も驚きました。娘は自分なりに、休むタイミングと復活できるであろうと思われる期間を考えていたのです。

当時は娘の気持ちが分からずとても悩みました。

このとき私は、「あと1週間で夏休みなのに!」と思っていたので、『少し休めば夏休みに入るから』という言葉を聞くと、やっぱり限界を感じていたんだなと思います。

マキムラ
マキムラ

もう少しで夏休みなのに!

長女
長女

少し休めば夏休みに入るし、もう限界…

まとめ

今回は、我が家に起きた突然の子供の不登校についてお話ししてきました。

当時わからなかった事を、最近になって娘が教えてくれる様になりました。

子供は親に心配かけまいと、必死に限界まで頑張ってしまいます。

私の娘も普段から、悩みごとは話していても、初めて学校に行けなくなった日まで「学校を休みたい」とか、「外に出たくない」という言葉を口にした事がありませんでした。

2年経った今だからこそ分かり合える事もあり、あの時娘が考えていた事を少しづつ整理する事で、今困っている誰かのヒントになればなと思います。

この記事の画像はCanvaで作成しています。

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